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アメリカでは、一応同じ見通しで債券市場、株式市場が動いているということになるのですが、日本の場合、半年ほど前までほとんどまるまる二年半、債券なぜそんな状況になったかというと、まさに日本の金融問題の重要ポイントになりますが、まず株式市場ですが、買っていた人はほとんど外国人でした。
一方の債券市場はどうかといいますと、これまで債券をずっと買ってここまで持ってきたのは、ほとんど日本の投資家の皆さんであります。
特に機関投資家と言われる方々で、生命保険会社、信託銀行、その他の金融機関、郵便貯金も債券市場にきているのです。 債券市場は日本の投資家によって維持され、株式市場は外国人の投資家によって支えられてきたということは、日本の金融を見ると、まったく違う見方が二つあるということです。
その二つの見方が市場にあり続け、分裂症をもたらしていたのです。 株式市場については、日本の個人は、事業法人は毎月売り越しであります。
恐ろしい限りのことで、まさに日本の株式市場は日本の投資家からはこっち、株はあっちという、まさに分裂症が続いていたのです。 見捨てられたと言っても、決してオーバーでないくらいの事態が続いています。
この株式市場を買い支えてくれたのは、一番上にある外国人投資家と、一番下にありますPKO、つまりは政府の買い支えという、この二つだけです。 特に株価が一万四○○○円から二万二○○○円まで戻っていく、一九九五年の終わりから九六年にかけては、全部外国人投資家の買いなのです。
日本の投資家は、PKOも含めて、全部売り越しのような状況では、外国人、とりわけ投資家が日本をどう見ていて、これから日本に対してどういう判断を下していくかというのは、これから日本経済を見るうえで非常に重要なポイントになってきています。 特に日本の場合は、金融システムがそのまま株式市場と直結しているという非常に特殊な構造になっています。
単なる株式市場の上げ下げだけであれば、なんとでもなるわけですけれども、先ほど申しましたように、日本では株価が下がりますと、ほとんど機械的に株価と銀行の貸し出し態度が直結してしまうことになります。 日本の銀行の「自己資本」の中に株式の含み益が入っているからで、この構造がある限り株価は日本の金融に絶大な影響を持ってしまうのです。
さて、債券市場はこっち、株式市場はあっちという事態が三年前くらいから発生したのですが、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。 なぜ外国人投資家は日本の株を買ってくれていたのか、私は海外を回って、いろいろな話を聞いてきました。
外国人投資家はこう考えました。 先ほど申しましたように、金融緩和によってマネーサプライが増えれば内需が増えて、内需が増えれば景気がよくなるはずだ。
景気はよくなるのだったら、株は絶対買いです。 実際に日本銀行が公定歩合を○・五パーセントまで下げたあの一九九五年の後半、日本銀行はかなりマーケットにお金を入れておりました。
あのとき一五兆円くらいお金を入れていたはずです。 日本銀行はなぜマーケットにお金を入れていたのか。
実際の理由は、当時の国内の金融不安からお金が皆郵便貯金にいってしまって、民間の金融機関からお金がなくなった分を、中央銀行である日銀がオフセットしていただけなのですが、海外からは違った形で見えたのです。 金融緩和をして公定歩合を○・五パーセントにし、しかもお金をジャブジャブと投入していると見えたわけです。
この思惑から外国人は、株を買いにきたのです。 公定歩合引き下げは、外国人投資家にとって株を買う非常に大きなきっかけだったのです。
彼らは金融緩和で日本経済は絶対よくなると思い、あれだけたくさん株を買って、実際株価も二万二○○○円まで戻ったわけです。 したがってその点は、結果オーラィだったわけです。
自分たちで買って、自分たちで上げて、株価は二万二○○○円になりました。 ああ、大成功となります。
ところで同じ海外の投資家は、もう一つ儲け口があるのではないかと考えました。 彼らは、もう一度考えました。
これだけ金融を緩和したら、当然マネーサプライが増えて景気はよくなる。 景気がよくなるということは、デフレからインフレの方向へいくわけです。
インフレになれば、当時三・○パーセントの長期金利は五パーセントになり、やがて六パーセントに戻ると彼らは踏んだのです。 皆さんもご存じのとおり、債券市場というのは金利が上がると価格が下がって、金利が下がると価格が上がるという性質を持っています。
これから日本経済がよくなって金利が上がれば、債券価格は下がるので絶対債券は売りだということになったのです。 彼らは、これから債券市場は暴落するという判断に立ったのであります。
マーケットが暴落すると分かっていれば、儲け話は非常にはっきりしてきます。 カラ売りをすればいいのです。
皆さんも株式市場で絶対下がると思ったら、カラ売りをしかけるのと同じです。 外国人の投資家は一生懸命日本の株を買う一方で、一生懸命日本の債券を売ったのです。
自分たちの持っている債券は全部売り払って、それでも足りない分についてはどんどんカラ売りをしかけていきました。 景気がよくなって債券市場は絶対暴落する。
暴落すればカラ売りしている債券でも儲かるし、株でも儲かる。 景気がよくなるという前提なら当然とるべき投資スタンスでした。
ところが先ほど申しましたように、債券市場は暴落するどころか、暴騰してしまったのです。 一・七パーセントとか一・六パーセントという人類史上最低の水準まで金利が下がったため、債券の価格は急騰したのです。
今の国債の価格というのは、それこそ史上最高値であります。 債券をカラ売りしていた外国人の投資家がどうなったかといえば、おそらく兆円単位のヤケドをしてしまったのです。
外国人投資家というのは日本人がモタモタしているときにサッと入ってきて、うまく投資して、大変な金儲けをしたと思ったら、バッと帰っていく。 日本の投資家はいつも馬鹿をみているというようなことがよくマスコミで言われておりますけれども、かっこいいはずの外国人投資家も人間です。
いつもうまく儲かっているわけではない。 私もこういう商売に身を置いておりますから、彼らと毎日仕事をしているのですが、彼らが、日本の債券でやられた金額は想像を絶する規模であります。
それだけ徹底的にカラ売りしていて、結局逆にやられてしまいました。 そこで、彼らはどうしてこんなことになってしまったのだと反省会を始めます。
反省会が始まるのが九六年の八月、九月ごろです。 このころから、債券の動きがおかしくなってきました。
三パーセント割れということになりまして、そこから今の一・七パーセントまでいってしまったのです。 当然彼らは人を日本によこして調査をしました。
二パーセント台の一○年国債などという高い買い物をしているのは誰かを調べにやって来たのです。 彼らは生命保険会社に行ったり、信託銀行に行ったりして話を聞きました。
いじゃないですか。 こんな高い買い物をしてどうするのですか」という話をしたわけですが、そこから返ってきた答えを聞いて、外国人の投資家は「しまった」と真っ青になりました。
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日本の投資家は、PKOも含めて、全部売り越しのような状況では、外国人、とりわけ投資家が日本をどう見ていて、これから日本に対してどういう判断を下していくかというのは、これから日本経済を見るうえで非常に重要なポイントになってきています。 特に日本の場合は、金融システムがそのまま株式市場と直結しているという非常に特殊な構造になっています。
単なる株式市場の上げ下げだけであれば、なんとでもなるわけですけれども、先ほど申しましたように、日本では株価が下がりますと、ほとんど機械的に株価と銀行の貸し出し態度が直結してしまうことになります。 日本の銀行の「自己資本」の中に株式の含み益が入っているからで、この構造がある限り株価は日本の金融に絶大な影響を持ってしまうのです。
さて、債券市場はこっち、株式市場はあっちという事態が三年前くらいから発生したのですが、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。 なぜ外国人投資家は日本の株を買ってくれていたのか、私は海外を回って、いろいろな話を聞いてきました。
外国人投資家はこう考えました。 先ほど申しましたように、金融緩和によってマネーサプライが増えれば内需が増えて、内需が増えれば景気がよくなるはずだ。
景気はよくなるのだったら、株は絶対買いです。 実際に日本銀行が公定歩合を○・五パーセントまで下げたあの一九九五年の後半、日本銀行はかなりマーケットにお金を入れておりました。
あのとき一五兆円くらいお金を入れていたはずです。 日本銀行はなぜマーケットにお金を入れていたのか。
実際の理由は、当時の国内の金融不安からお金が皆郵便貯金にいってしまって、民間の金融機関からお金がなくなった分を、中央銀行である日銀がオフセットしていただけなのですが、海外からは違った形で見えたのです。 金融緩和をして公定歩合を○・五パーセントにし、しかもお金をジャブジャブと投入していると見えたわけです。
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これだけ金融を緩和したら、当然マネーサプライが増えて景気はよくなる。 景気がよくなるということは、デフレからインフレの方向へいくわけです。
インフレになれば、当時三・○パーセントの長期金利は五パーセントになり、やがて六パーセントに戻ると彼らは踏んだのです。 皆さんもご存じのとおり、債券市場というのは金利が上がると価格が下がって、金利が下がると価格が上がるという性質を持っています。
これから日本経済がよくなって金利が上がれば、債券価格は下がるので絶対債券は売りだということになったのです。 彼らは、これから債券市場は暴落するという判断に立ったのであります。
マーケットが暴落すると分かっていれば、儲け話は非常にはっきりしてきます。 カラ売りをすればいいのです。
皆さんも株式市場で絶対下がると思ったら、カラ売りをしかけるのと同じです。 外国人の投資家は一生懸命日本の株を買う一方で、一生懸命日本の債券を売ったのです。
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